反抗期。

74 記憶鮮明編 反抗期。

WED, 22 APR 2009

「反抗期というものをやってみたい」

 夫の要望がこちらです。

「いいよ」
「ずいぶんあっさりだな」
「だって弟がいるもの」

 4歳近くはなれている。反抗期真っ盛りだった思春期そうそう抑え役に回った。

「具体的に、どう反抗するのだろうか」
「たとえば、よくない言葉づかい。物を投げたり壊したり。壁とかたたいて大きな音を出す」

 表情がくもる。

「……よくない? 社会人が。論外だ。
 物を投げ壊す? 得るためにどれだけ稼ぐ必要がある。まともな求人情報は奇跡だ。
 近隣のかたがたと騒音トラブルは厳禁、深刻だぞ。
 ……さぁやは俺にできないことばかりをいう」

 どんな自分でも受け入れてほしいんだよね。

「……ほかにはなにが反抗期だ」

 ご機嫌ななめ。だいじょうぶかなあ。

「いけないお友だちといけない道をつっぱしっちゃうとか」
「友だちは皆いいやつらばかりだ。地獄以外、いけない道などない」
「えー、っと……」

 いっぱい遠慮して小声で、

「親のいうことをきかないとか……」
「できない……」

 忠弘滂沱。

「えっと、ね……」
「……わかった。俺に反抗期は」

 将来を考えれば。知ってもらわなくては、

「あるよ」
「……なにが?」
「致すとき、私がどんなにだめとかむりとかいっても聞いてくれないでしょう? 反抗期っていうのは」

 とたん表情が輝いて、

「俺でも反抗できる!」

 喜ぶな。

「さすがさぁやだ。さっそく致そう」

 さんざんなかされました。

「いうんじゃなかった……」
「そうか、まだまだイきたりないか!」

 嬉々として激しく腰をふる夫。

「ねえ……もう……だ、め……!」
「もっといえ!!」