ハッピーバースデー、マイダーリン。

70 記憶鮮明編 ハッピーバースデー、マイダーリン。

「それだよ」

 は?

「どこに配属されたと思っているんだ、営業だぞ。笑顔が一番。
 やればできるじゃないか」

 一匹狼を気取っていた。上司先輩にどう叱られてもこびへつらう笑顔などできない。やれない。知らない、むりだ。
 やはり集団行動など。こうなったら。

 そのときにはもう、君が視界にいた。
 
 

 数年後。

「今年のプレゼント、なにがいい?」

 さぁや。

「もう。毎日贈っているよ」

 むろん。

「じゃ、お話も贈ろうかな」

 ?

「知っている? 愛情なく育った子どもの笑顔って、誰のまねもしていないんだよ」