出社前。

37 出社前。

SUN, 14 DEC 2008

 硬くて熱くて太いのが、

「さぁや、……っあ。……はっ」

 ぐっちゅぐちゅ。

「ぁん、ぅん、んーーー!!」

 なにもかも全部、とけあってもまだ熱い。

「あんっ! やっ、んぁ……っ!」

 おさえないとむり、

「さぁやぁ……!」
「ただひろ……!」


 ……なにかが鳴っている。

「なあ……」
「ん……」
「……ひょっとして」

 月曜日。

「仕事したくない……!!」

 ああ神よ仏よ世の中よ、どうしてなにごとも始まりがあるのですか。
 そんなのなくったって……いいのよ??

「……しかたがない」

 社会人2年目、起床。

 あっごはん……ひとりだったらコンビニだけど、この男が相手じゃ……これが一生か。

 待てよ、辞めろ?

 不肖ながら私、ノーコントロールじゃ朝まじめに起きません……あっこの男が相手だった。

 ……現実だ、うけいれよう。
 さあキッチンだ。
 せめて汗を流すか。

「風俗店の感想は」
「勉強不足で存じません」

 さっさとぱっぱと朝食を。なんとか足腰たってくれ……るわけがない、後ろからぎゅーっと支えてもらった。

「……行く?」
「……うん」

 きょうしか一緒に出社できない。二律背反、別な部屋で着替えた。

 友だちにもらったミニな高級スーツ。まとう前にランジェリーを。
 われこそはブラジャーのホックを華麗に外せると豪語なさるかたへ。ガーターベルトはいかがですか?

 ブラのホックと同じタイプのならね。さずけてくれた友だちの言葉。

 いざ挑まん。

 ……間違えた。いわれていたのに逆に……ん?
 扉が開いた。

 忠弘が、

「?!」

 豪快に鼻血をふいた。
 すぐに扉が閉まる。

 なに。
 なにがおこった。

 ……え? 着替え中の妻をみて?
 いやいや裸ならみたでしょうさんざん。
 みせてはいません、読んだもの大文豪の小説で。
 どんなに肌を重ね長いときをすごしても、はじらう姿にそそるんですって。
 知ったからにははじらおう。
 ……むりだった。力わざだものなんでもあの男。なにやらかにやら……。

 その男が?

 いま、ちょっとすけべではしたない下着が中途半端、ショーツがふとももどまりで下がまるみえ、おっぱいと乳首もみえたかな、というだけなのに。まさか……?

 いいや違う、もう着替えている。一緒に出社が待っている、このくらいでないとブルーマンデーは乗り越えられない。
 待てよ、

「……08:20?!」

 内勤貧乏、配車は苦手だいってられない。
 室内の掃除も同時進行、

「タクシーがきたから乗って! 時間ないから急いで!」

 無言の後部座席。
 なにがらぶらぶキスマークつき。動くメーターもあいまっていづらい、新婚なのに。

 会社前に到着、支払いだけして先に降りゆく夫。
 背中にかいてあった。

さぁや、すまない。いまはなにもいわないで。

 しかたがない。
 退職届を提出してきょう辞めますすみません、認めてもらえなくとももう出社しません、お給料はいりません。
 計画変更。

 なんとかなるわけがない、自分でなんとかするしかない!