Happy New Year

 除夜の鐘が鳴って、新年。
 夫は祈った。
「今年こそ、さぁやに捨てられませんように」
「……あのね」
 繋がりながら、清子は頭を抱えたい気分だった。体位上、無理だが。
「サンタクロースにも、心を込めて祈ったのに。叶えては貰えなかった」
「……あのね」
 そのサンタさんとは、赤い布に白いフワフワが付く、極端に布地面積の少ない衣装を着た、妻だった。
「七夕の短冊にも書いたのに」
 その短冊とは、肌色の、モロ肌で、つまりは妻の素肌に忠弘がキスマークで書いた。繋がりながら。器用っちゃ器用だ。
「……いつも叶えて上げてるってば……」
 啼きまくって喘ぎまくってイきまくって、その合間に言って上げているのに、夫はこうだ。
「新年の抱負で駄目なら、次はヴァレンタイン、ということになるが」
「だから、ね……?」
「今度はどう攻めたら、捨てないでくれるだろうか。言って、さぁや」
「あの、ね……ってば……ぁン!」

 もうとっくに捨てるがどうのじゃないし、機嫌も損ねたことがないのだが、忠弘はとにかく甘えて縋りたい模様。つまりはこれもその一環なのだ。だから。
 そう想って、決して破らない約束通り、長生きして長生きして、一緒に。
 激しく致されながら、全部言って全部応えて。
 冷めることも尽きることもない愛情を持つ夫に。
「全部叶えて、上げる……から……ァ!!」