Verstoken van handschriften.

「苦しい。非常に苦しい」
 あの政人が。言葉だけではなく表情に苦悶を浮かべるなんて。
「麻衣」
 なんと目までつむりだした。こんなに余裕の無い政人なんて。
「麻衣。麻衣。麻衣」
 息が上がっている。信じられなかった。
「麻衣にしか出来ん」
 そんなのとっくの昔に分かっている。もうお互い、お互いがいなければ。
「麻衣」
 懇願だった。
 いつも視野の狭い麻衣子は、それでも政人を見つめた。苦しそうに悶えて。どう鍛えたらそんな体になるの?
「麻衣……頼む……」
 麻衣子は腰を上げた。もうとっくに濡れている。
「うん……いいよ、政人のすきにして……」
 それが狂宴のスタート。
 政人は素早くズボンをおろすと、己が分身を麻衣子に見せつける。天を突き、割れた腹筋にくっつくようにそびえ立つ、脈打つそれ。
「来い」
「うん」
 なにも知らなくとも。教わらずとも、もう。
 麻衣子はしずしずと、それを自分にあてがい、ゆっくりと腰を沈めた。
 この体位は初めて。政人は見初めたその日に妄想の中でとっくにこれで麻衣子を犯っていたが、現実はそんなものを遥かに凌駕していた。
「あ……ン」
 麻衣子のあごがくんと上を向く。熱い、熱い、政人が体のど真ん中。割り挿る。膣を犯し、広げ、貪欲に奥へ。
 政人は、麻衣子の意思で、己自身を中に全て沈め切るまでただ待った。何千人と斬っていなければ、もうとっくに途中でみっともなく暴発していた。
 麻衣子は羞恥の極みだった。こんなこと。自分で脚を広げ、最もいやらしい部分を視姦され。そんな中、自分で政人を。
 みりみりと犯してゆく。
 挿った……
 政人のはでかいが、実は麻衣子のは奥が深かった。つまり相性がいいということ。だから処女喪失時から感じて、いけた。
「あ! あぁん、あぁん、あぁあああん!!」
 政人が下から突き上げる。その衝撃、まさに嵐。
 だが、それはすぐに止まった。
「まさ……と!」
 麻衣子は全身でいやいやした。とても足らない。もっと、もっと。
「なんだ」
「足りないぃ!」
 やっと言ったか。
「だったら麻衣。腰を動かせ。俺のように」
「そんな……」
 まぐろの麻衣子、そんなことは一回もしたことがない。正確に言えば、ちょっとはやっていたのだが、政人のそれには比べようもなく。
「麻衣。動かせ。俺は動かん」
「そんな……」
 もう足りない。あの激しさでなければもう。
「麻衣」
 耳元で囁かれる。熱い吐息がかかり、熱い舌が耳の穴を犯した。
「あ……ぁ」
 体が弓なりになる。少しは大きくなった乳房と乳首が政人に突きつけられる。
「麻衣」
「ん……」
 やってみることにした。だってそうでなければ足りなさすぎて。
 政人のように。いつも犯られているように。体の全てが覚えている、忘れはしない。
 腰を少し浮かして、また沈めて。上下だけではない、円を描くように。膣の中、襞の全てで政人を感じて。
「まだだ。もっと……」
 もっと……もっと激しく。そう、足りない……
 卑猥な腰付きに、麻衣子はなっていた。
「足りないな」
「足りない」
 もっと……もっと……いやらしく。
 こんな水音じゃない。
「もっとだ、麻衣」
 うん……
 抜ける手前まで腰を上げ、螺旋を描くように腰を沈める。ああそう、そして、もっとこれを早く。
 もっと麻衣を……
「もっと俺を……」
「うん……」
 子宮を壊すように沈めて。
「ぶつけろ麻衣……」
「うん……」
 麻衣子は政人の喘ぎ声を聞いた。
「政人……いって……」
「いくぞ麻衣……」
「うん……麻衣もいく……」
 二人は初めて同時に達した。